初詣と鉄道

 

 いよいよ、2020年を迎えました。昨年の今頃は「平成31年」でしたので、「令和」で初めて迎えた年末年始でした。このブログをいつも読んでくださっている皆さまは、どのように新年を迎えられたでしょうか。新年を迎え、神社・仏閣に初詣に出かけられた方も多かったのではないでしょうか。
 2019年末、上越新幹線で故郷・新潟に帰省した私は、「国境の長いトンネル」を抜けた越後湯沢で雪の少なさに驚きました。新潟というと雪のイメージが強いでしょうが、新潟は例年と異なり「暖冬」で、雪で止まったり遅れたりしないように、温水で線路に降り積もる雪を融かすスプリンクラーもおやすみ状態でした。雪で苦しめられることがないのはありがたいことですが、ウィンターリゾートで賑わうはずのスキー場に雪がないのはさまざまな経済的影響もあります。
 雪がないまま新年を迎え、家族で 彌彦神社に初詣に出かけました。彌彦神社は越後一宮の古社です。新潟平野(蒲原平野)を一望できる標高634mの弥彦山を神体山とし、その山頂には奥の宮の御神廟が鎮座しています。中越・下越を中心に広く信仰を集めています。
 彌彦神社へのアクセスは鉄道でJR越後線・JR弥彦線、クルマでも新潟市中心部から1時間ほどです。年末年始、仕事が休みですから、お屠蘇気分も手伝って、鉄道で行けばお酒も楽しめます。



 弥彦駅に着き、観桜の名所・弥彦公園を横目に、まずは彌彦神社参詣です。正月2日も多くの参詣客で賑わっています。拝殿に赴くまでの参道は木々の静謐な空気に包まれます。彌彦神社の参拝は、二礼二柏手一礼の一般的な拝礼ではなく、二礼四柏手一礼です。参拝を終え、御朱印をいただき、境内を辞します。御朱印帳は昨年から始めましたが、神社建築をつぶさに見ることともに、飽きずに続いています。ちなみに、2019年5月1日(天皇即位)にも彌彦神社に参拝しましたが、御朱印をいただくのに長い時間となりました。12月には、彌彦神社の分霊をいただいた札幌市中島公園近くの彌彦神社(伊夜日子神社)の御朱印もいただき、本社と分社をいただけたのは大変ありがたいものです。



 門前には昔ながらのみやげ物屋が並び、多くの参詣客が暖をとっています。幼い頃から彌彦神社参詣の帰り道、みやげ物屋に寄っていました。令和になっても、どことなく「昭和」の香りを感じてしまいます。弥彦は観桜の名所である弥彦公園の桜シーズンだけでなく、秋には彌彦神社参道で菊まつりが催され、行楽地としても四季折々に楽しみます。温泉があるのも魅力です。
 みやげ物屋で玉こんにゃくやおでんをつまみ、箱根駅伝や大学ラグビーのテレビ中継を見ながら、十分に温まり、弥彦駅に向かいます。



 社殿風建築が特徴の弥彦駅は、団体客用の専用改札が残っていたり、広い待合室に昔から変わらず御神酒も販売している「キヨスク」(NewDays)が営業していたりと、「国鉄」の残香をかぎ取れそうです。とはいえ、「Suica」が使え、現代の駅の面もあります。
 弥彦発の下り電車は2輛編成で、発車時刻が近づくにつれ、ロングシートの座席は埋まっていきます。正直なところ、座席が埋まるとは予想していなかったのですが、家族連れや小さい子を抱っこした家族もいます。利用者の長期的な減少が続く地方のローカル線で、このように多くの人々で賑わっているのを見ると、「地方鉄道も施策や熱意によってまだまだ活性化が期待できる」と考えています。だからこそ、これからもたまには弥彦線を使って彌彦神社参詣・行楽を楽しんでほしいと感じます。
 東京側に向かうのに下り電車であるのが特徴的な弥彦線の電車は、その多くがワンマン運転で、無人駅では先頭車輛のドアしか開閉されないのですが、年始のこの時期は車掌も乗務しています。これは、後部車輛のドアも開閉することで多くの乗客がいても先頭車輛に集中することなく乗降できるよう措置されたものでしょうか。座席はほとんど埋まり、立ち客もちらほら見受けられます。



 多くの利用客を乗せて、弥彦線電車はガタゴトと走り出します。この電車は、E127系という形式の電車で、JR東日本では越後線・弥彦線と大糸線にしかなく、北陸新幹線開業時に経営分離したえちごトキめき鉄道(ETR)にET127系という同一形式の電車が存在します。ET127系はもともとE127系で、経営分離時にJR東日本からETRに移管されたものです。
 彌彦神社と鉄道(越後線・弥彦線)の関係は、全国各地の社寺参詣と鉄道の関係と同じです。こういった社寺参詣と鉄道の関係は、 平山昇(2012)『鉄道が変えた社寺参詣 初詣は鉄道とともに生まれ育った』、同じく 平山昇(2015)『初詣の社会史 鉄道が生んだ娯楽とナショナリズム』鈴木勇一郎(2019)『電鉄は聖地をめざす 都市と鉄道の日本近代史』などに著されています。本学にも「交通史」や「鉄道史」の専門科目があります。
 彌彦神社と鉄道(越後線・弥彦線)の関係については、越後線・弥彦線の前身である越後鉄道を創立した久須美東馬像が建つ弥彦公園や弥彦登山鉄道計画、2020東京の聖火も上る弥彦山ロープウェイなども含めると多くの紙幅を割きそうなので、また別稿に委ねることにしたいと思います。
 

2020年01月28日
 
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