この度、第１５代学長に就任し、学長として本学運営の重責を負う事になりました。皆様のご協力とご支援を得ながら東京交通短期大学の発展に尽くしたいと考えております。

　また、「新型コロナウィルス感染の拡大」は世界中の社会・経済に大きな影響を及ぼしました。医療従事者を始め鉄道・交通・運輸に携わる方々の献身なる日々のご対応に深く感謝申し上げます。

 

　現在、大学には様々な変革が求められておりますが、変化の時代にこそ原点の再確認が必要です。

　東京交通短期大学は、１９５２年（昭和２７年）に「優秀なる交通従業員に必要なる学術を教授し、その応用能力を涵養させると共に一般教養を高め、健全な人格を有する交通従業員の育成」を本学の教育目的とし開学に至っております。いかなる改革に着手するときも、この７０年の歴史と伝統を忘れてはならないでしょう。

　本学では時代の要請に応えるカリキュラムを編成し、実働の研究に基づく専門知識を伝え学生達の研究を促しています。そして、人間形成を目的とする大学の教育では、専門知識の修得で完結してはなりません。本学では独自の交通教育に関する学理の研究、並びに実際の応用の習得に極めて恵まれた教育環境にあって、豊かなる叡智と聡明な教養と円満な人格を有する人材の育成を可能とし、かつ社会的評価も受けることを目標としています。東京交通短期大学は今年「認証評価」対象年となります。今までに平成２２年度、平成２８年度に短期大学基準協会による認証評価を受け、いずれも適格の認証を得ました。本学が高等教育機関としての教育を行うに相応しい教育環境であり、本学が目指す方向性が正しい事を証明されたことを意味します。今年度３回目の認証評価においても適格の認証を受けるべく全学的体制で臨む所存です。

　少子化が進む中で高等教育機関の一翼を担う短期大学は、今まで以上にその存在意義を世に発信する事が求められています。本学は今年創立七〇周年を迎えますが、次の八〇周年を見据えた新たな一歩を踏み出す所存です。関係各所の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援・ご協力賜りたくお願い申し上げます。