2022年9月に観光庁長官が実施する国内旅行業務取扱管理者試験、10月に総合旅行業務取扱管理者試験が行われ、今年度の合格者が発表されました。

　

本学の2022年度の合格者は、総合旅行業取扱管理者試験1名、国内旅行業務取扱管理者試験22名でした。国内試験合格率（64.5％）は過去の本学の実績の中でも最高で、全国旅行業協会発表の全国合格率（31.9％）、学生合格率（39.7％）を大きく上回る結果となりました。

 

　また2022年度は、一層難易度の高い総合試験を突破した合格者も出てさらに素晴らしい結果となりました。

　大学生として必要な研究や多くのことを学ばなくてはならない中で、辛いことも大変なこともたくさんあったと思います。それらを一つ一つ乗り越えてコツコツと努力し、目標を成し遂げた皆さんに、心から敬意を表しお祝い申し上げます。

 

 

　交通網や宿泊の手配など旅行を取り扱うためには、営業所ごとに旅行業務取扱管理者を選任して、取引条件の説明など業務の管理・監督を行わせなければならないと旅行業法で規定されています。この旅行業務取扱管理者としての資格を得られる試験が旅行業務取扱管理者試験です。

 

　資格には3種類（総合・国内・地域限定）あり、それぞれ試験内容が異なりますが、地域限定がその名の通り限られた地区しか取り扱えないのに対して、国内試験に合格すれば全国幅広く取り扱うことができますし、総合の場合は海外も全て取り扱うことができます。

 

試験の科目は以下のとおりです。

●総合：①旅行業法令　②旅行業約款・運送宿泊約款　③国内旅行実務　④海外旅行実務

●国内：①旅行業法令　②旅行業約款・運送宿泊約款　③国内旅行実務

  総合・国内とも各科目の全てが基準点に満たない場合は、合格になりません。

 

　国内および総合旅行業務取扱管理者試験の両試験を通じ、特に旅行実務の分野は範囲が広いばかりでなく、確実にその内容を細かく覚えなくてはならず難易度が高いといわれ、多くの受験生が苦しめられる傾向にあります。JRの細かい計算方法や航空・船舶・貸切バス・宿泊のルール等、幅広い継続的な学習が必要です。このような内容から、一般的には途中で挫折者が出る中で、難しくても1回1回の学習、授業ごとの練習問題や小テスト等を怠ることなく最後まで諦めずにがんばったことが合格に結びついたのだと思います。

　夏期講習ではお互いに弱点を助け合い、励まし合い、切磋琢磨し、一致団結して頑張る様子が見られ、学習ばかりでなく人徳も向上させることができたようです。

 

　国内試験に合格すると、翌年以降の総合試験受験の際に①旅行業法令と③国内旅行実務の免除が受けられます。今年国内合格した皆さんの中にもすでに来年に向けて試験勉強を始めている人もいます。もう少しのところで合格に届かなかった皆さんも、努力したことは必ず自分に返ってきます。就職活動もあり大変なことと思いますが、毎日毎日の小さな努力の積み重ねが大きな花を咲かせ、実をつけていきます。どうかこれからも苦しくなったときは合格の喜びを思い浮かべて、がんばってください。応援しています。